御嶽山(3,067m)は日本でも他に類を見ない霊山です。  

古くから御嶽山をご神体とする一般民衆の崇拝を受け、 修験者の修業の場として御嶽信仰が生まれ発展しました。

その昔、75日間の精進潔斎を経た道者だけができた御嶽山。 江戸時代後期(西暦1782年)に覚明行者が黒沢口登山道を開き、続いて普寛行者が王滝登山道を開き、水行の精進潔斎だけで広く民衆も登拝できるよう開放されました。死後の魂の憩いの場を御嶽山に求める独自の霊魂感や子孫の為に信仰するという信者の願いにより建立された2万基以上の霊神碑は、他の信仰にみない御嶽信仰の特徴です。 

今も尚、祈願成就や人々の苦しみを救う為にと全国から信者とそれを束ねる先達が、行を積みにやってくる歴史ある霊山です。 

清流のせせらぎを聞きながら日ごとに代わる樹木の色、可憐な山野草、生きものたちに出会う自然の中で心も身体も生き返るよう。御嶽山麓の変化に富んだ、トレッキングが楽しみな遊歩道です。